はじまりの唄、黒沢薫の言葉と矢野帆夏

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Nona Diamonds

 

僕はこの曲を書くにあたって、AKBグループの楽曲としてではなくて、9人のシンガーのユニットの曲として書こうと思ってました。

 

今日、こうしてファイナリストLIVEを観ていて、たしかに9人のシンガーがここにいました。僕の考えは間違っていなかったと思いました。

 

テレビを見ている皆さん、観客の皆さん、歌が上手くなるって大変なんですよ。すぐには上手くなんてならないんですよ。どうしたって何回も何回も練習をして、自分と向かい合って、それでダメだあって落ち込んだり、あ、これはうまくいったって盛り上がったりそういうことの繰り返しなんですよね。

 

彼女たちはAKBグループの活動(に加えてさらに)の合間にこれをずっとやってきて、このファイナリストLIVEを勝ち取ったわけです。なので僕は最初に楽曲を書くときに、彼女たちの物語にしよう、君たちの物語にしようって決めてました。

 

君たちの物語を君たち自身が歌うってことは、今日集まった(応援している)ファンの皆さんの物語もはじまったんですこれで。なのでこの「はじまりの唄」という楽曲を聴いた皆さんも一緒に物語に参加して、彼女たちをもっともっと応援してください

 

ー第3回AKB48グループ歌唱力No.1決定戦ファイナリストLIVE(3/31放送)より

黒沢薫さんが客席からステージに向けて、ファンに向けて語った言葉

 

 

 

この曲がどれほど丁寧に、そして大切に、良いものをファンに届けようと精魂込めて作られたものなのか、メンバーを追っていて痛いほどわかりました。まず今の時代にレコーディングスタジオをまる二日間おさえて制作にあたったこと、そこに誰よりも多忙と推測される岡田奈々を含めてメンバー9人を参集させたこと、三村妃乃が一小節のために何十回もテイクを繰り返したと書いていたように、矢野帆夏もスタジオで没頭して自分の歌を何度も聴きなおしていたように、ひとつの作品づくりにこれまでのAKBグループのそれとはまったく異なる手順、エネルギーが注ぎ込まれていたことがすごく伝わってきました。

 

自分だけかもしれませんが、大切に作品が作られるということは、それを聴くファンのことも、自分のこともすごく大切にされているような気になりました。ひとから大切にされて嬉しくないはずはないし、メンバーに対しても特に矢野さんに対してもっと大切に思って応援しないと、と思いました。

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ラジオ音源で聴いた感想は、3/31のテレビ放送で聴いたものより(当然ですが)バックトラックが流麗かつドラマチックで感動しました。メロウなのに刻まれる16が気持ちいい。2コーラス目のストリングスも。あと、AKBGに加えて乃木坂46など坂道グループのファンの人たちがしょっちゅう言ってることなんですが、「バックコーラスの男声はちょっといらないよね」ってやつ。

 

その人たちにこの「はじまりの唄」を絶対に聴いてほしいのです。

バックコーラスの男声がめちゃくちゃいい!

大事なことなのでもう一度言いますが

バックコーラスの男声がめちゃくちゃいい!

これを待っていたんです。

 

 

最後に、自分にはすごく好きな作曲家がいてとても有名な方なのですが、その方の講演を早稲田大学で受講したときに、ゴスペラーズのアカペラサークルにはいりたかったので早稲田を目指したと話されていました。

もしゴスペラーズが生まれていなければ、「君の名は希望」をはじめとした名曲の数々は誕生していなかったのかもしれません。自分にとってゴスペラーズはほんとに大恩人です。

 

 

 

 お尻でクルミを割る矢野さんも、

となりのバナナな矢野さんも、

貝ヒモ食べてる矢野さんも、

瀬戸内の声を歌う矢野さんも、

自分の中では全部、全部アイドル矢野帆夏。

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                            (だいせんせ)