瀬戸内の声/サングラスデイズ

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STU48 4周年コンサート」感想 夜公演編

 

はじまりの歌、はじまりの装い。

4年の刻はひとつ瞬いて。

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普段だったら普通のオープニングだったかもしれないが、会場の静まり返り方にいつもと違う雰囲気を感じた。もしかしてお客さんみんな泣いていた?と想像するのは自分が泣いていたせいだけではないと思う。

 

昼公演の挑戦的で意欲的なセットリストを見たあと、こんどは逆になんら奇をてらうことなく、正々堂々たる、周年コンサートの王道をいくような(それを予感させるような)舞台進行に、「お前は見る覚悟は出来ているか?」と問われているような気がして少し怖かった。

 

4年の月日が単純でも平坦でも無かったぶん、正視して振り返ることは自分には怖いことでもあった。いつもなら調和的に一番最後に演じられるこの曲が、敢えて一番最初にきた意味を。

 

セットリスト

0 overture

1 瀬戸内の声

2 思い出せてよかった

3 君のことが好きだから

(最終オーディションの映像)

4 暗闇

5 ペダルと車輪と来た道と

(ドラフト3期生の映像)

6 風を待つ

7 やがて菜の花が咲く頃 (沖 信濃 中村)

8 誰かといたい (今村 田中)

9 大好きな人

10 無謀な夢は覚めることがない

11 僕の太陽

12 僕らの春夏秋冬

13 短日植物

14 あの日から僕は変わった

15 思い出せる恋をしよう

16 僕はこの海を眺めてる

17 そして僕は僕じゃなくなる

18 サングラスデイズ

19 独り言で語るくらいなら

20 奇跡という名のストーリー

EN1 NEW SHIP

EN2 夢力

EN3 出航

 

〇秀逸だった「風を待つ」の導入

ドラフト会議(ドラフト3期生)の過去映像で中村、沖、信濃に焦点をあてる。そしてそのままこの3人が

 

風を待とう

この岬で

もう少しで春は来るはず

 

と歌い始めるのである。

たった4小節、時間にして10秒程度。そのあと通常のイントロが流れて曲が始まるのだが、たったこれだけのことで音楽のストーリー性や深みが構成されたように感じた。いつもと同じ曲がいつもと違うように感じた。見えた。映像演出も過剰に感動を押し付けるようなものではなくて淡々としていたぶん余計に。

 

〇やがて菜の花が咲く頃

最後に見たのはたぶんフェニックスホールでの2周年コンサート。そこからは一度も披露されることはなかったんじゃないかな?

風を待つのラストのカメラの抜き方でこの曲がくることはわかった。わかったけど意外だった。そして泣いた。

 

舞Qが泣いている、(涙)。

2番目の歌割りは宙花ひとりなんだけど、ここは完全に生声になっていたから宙花ちゃんの強い気持ちが感じられた。泣くのをこらえてがんばって歌う様子が伝わってきたから見てるこちらは余計に泣いた。いつかの公演で、

 

風に吹かれて

ここでまた会おう

そう 夢が叶ってても

叶わなくても

 

という歌詞が好きですと語っていた宙花ちゃんを思い出して、ドラ3の子たちを思い出していっそう泣いた。この曲をドラフト3期研究生(当時)にいただけたことは本当に幸せなことだったなとしみじみと。

 

〇誰かといたい

涙の余韻に浸ろうにもそれを許してくれず、「誰かといたい」のイントロが。

嘘だろ。

この曲も今日の節目には演じられるだろうとは予想はしてたけど、いざやってきたら予想以上に感情が乱れすぎて駄目だった(涙)。

みちゅがボロボロに泣いて歌えない。

今まで見たことないくらいにボロボロで、あのシーンにもらい泣きをしなかった人はいないんじゃないかな。こっこちゃんも同じように泣いているわけで、ありふれた言い方だけど、時は残酷。もう同じ時間は戻ってこない。もちろん、とろちゃんのことも思い出すし、いつかの瀬戸内めぐりでとろみちゅこっこレーンに並んだ思い出とか、、。ドラ3曲と同じだけど、とろみちゅこっこの曲としてこの曲をいただけたこと、そして48SHOWでフルサイズで披露させてもらえる機会を得たことはほんとに有難いことだったなと。こっこちゃんのトロンとしたときのSHOWROOM好きだったな。

 

〇大好きな人

曲順としてまったく正統な、周年コンサートとしては普通の順番で進行しているにすぎないはずなのに、今日のセットリストはどうして特別なものに感じてしまうのだろう?

同じ曲が同じ曲に見えない、聴こえない。

上の2曲が泣きの2曲だったことはわかるけど、大好きな人は別に泣き曲ではない。けど前奏がはじまってここでも

嘘だろ。

と思ったし、画面に目を転じるとイントロアタマのところでゆみりんも泣いてるし、目線をメンバーの誰かに落としているんだよね。たぶんこっこちゃんなんだろうな。と思ったらまた出尽くしたはずの涙が一気に再生されて、この曲も駄目だった(涙)。思えばこの曲はいろんなメンバーの送り出しにもなったような気がする。

大好きな人、幸せになれ。

 

〇僕らの春夏秋冬

未来しか見えない神曲

清水紗良ちゃんがまた戻ってこれてほんとうに良かった。立ち位置が前と違ってたような気がしたけど元気そうな姿が見られたのよかった。いつも思ってるけど個人的にはほんとに非の打ちどころがない完璧な楽曲。4516で進行するサビのコードは乃木坂的でもAKB的でも、両方の良さある。周年の節目のコンサートに収められるべき曲がきちんと収まった感じ。9月のサンプラザを2000人埋めることぐらいはたいしたことないと思っているけどそれよりこの曲の露出が増えてもっと外の人気があがらないかなとずっと思ってる。

 

〇サングラスデイズ

今日が初披露となった曲のひとつ。

音源で聴いて、「ああいい曲だな」ぐらいには思っていた。ところが実際にメンバーの歌い踊る姿を見て、「めちゃくちゃいい曲じゃん!」と自分の中の印象が急上昇した。CRE8BOYさんによる振付が、楽曲の価値を5倍にも10倍にも高めていると思う。なにより爽やか!かわいい!、振付のおかげで歌詞がスッと頭にはいってくる、仮に歌詞なんて頭にはいってこなくても見てるだけで曲の楽しさに触れることができる。100%のAKBファンが100%安心、納得する伝統の曲構成。パワーギターのカッティング(バッキング)やシンセブラスで揚げてくる手法は一部の評論家には時代遅れと評される。わからないでもないけど、ウルセーコノヤローと思う。自分もまたこういう曲が好きなんだな。

 

表題曲に隠れた、この夏のスマッシュヒットが生まれた!

はやくセンターの今村美月ちゃんにメンバー、観客全員でこの指さししたい!

 

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〇最後に、福田朱里の言葉

「ファンの皆さまに守っていただいている」と、最後の挨拶で述べた福田朱里。これまで応援してきた人全員にとって、とても嬉しい言葉だったと思った。特に守ったりとかしてないけど(ものの例えです!)、そういうふうに言ってもらえただけで、とても有難い言葉だなと自分は感じた。さすが福ちゃんだと。

 

涙、涙で始まった前半から途中元気になってきて、サングラスデイズで全開盛り上がって、最後には夢力と出航で締める。終わってみると、昼と夜を合わせて、過去を懐かしむところ、去っていった(去りゆく)仲間を想うところ、新しいことに挑むところ、今現在のグループの姿と先の目標など、堂々たる周年コンサートのかたちが出来上がっていた。ちょっと失礼かもしれないけど今までこんなに納得感と満足感に浸れるSTUのコンサートがあっただろうか?整理できない感情のまま、今までで一番感動したライブだったのでは?思った。配信で見てた自分でさえそう感じたのだけど、現場で見てた人もきっとそうだったのではないかな、と思う

 

もう何回も見聞きし、馴染んだ曲たちが、(特に)夜公演でどれも新鮮で違った印象に見えた(聴こえた)のは、音楽はちょっとした工夫やスパイスで違った顔を見せることを証明してたように思えた。楽しい一日を過ごさせてもらって、すごく気持ちが満足しました。ほんとうにありがとうございました。これからもSTU48を応援し続けたいと心から思いました。

 

                               だいせんせ 

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追記

#この瀧野由美子さんが好きすぎる

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